安波山の植樹とか、気仙沼市長選に出馬する新人の後援会事務所開きとか。
 
 共産党市議を辞して、無所属で出馬するA氏。現職のS氏が気仙沼地方衛生処理組合の巨額横領問題などで足を引っ張られ、また合併協議でミソをつけただけに、チャンスはある―と数日前の日記で書いた。 
 革新色を少なくし、市民の草の根運動で盛り上げたいところだと思う。今のところは事務所に顔を出したのは共産党関連団体の関係者。親類や、同級生などもいたが、市長選としては支持基盤がやはり脆弱。 
 もとより承知のことだろうが、任期9か月でいい戦いをし、ひょっとするか?というところまで持っていけるか…。まさに田舎の革新アレルギーをいかに刺激しないかが大切だと思う。 

 もうひとつ、横領事件への市民の怒りは大きくずさんな管理態勢、行政のトップである現職市長への批判も強い。 
 しかしA氏の陣営が勘違いしていけないのは、負担金を感情論や政争の具にしていると見る向きもある本吉町議会に対しても市民はいい感情を持っていないということだ。 
 なのに!なんと事務所開きに、本吉町選出の衛生組合議員で不規則発言を繰り返すMS氏、無知と勘違いでダブルスタンダードにすら気づかないTS氏が顔を出す。しかも挨拶までさせる。 
 事務所は共産党系の人が大多数で、大歓迎の拍手が起きたが、これでは市民はヒク。 
 だってこの2人、気仙沼市との合併に反対した議員。反町長派で何でも反対した議員だ。しかも衛生処理組合で全会一致で可決した事務経費すら、本吉町議会では反対に回ったというご仁である。

 ここをうまく見極めないと、S市長にお灸を据えようと考えている票の取り込みに失敗する。イコール敗北だ。A氏陣営としては、自分たちが使う「市民」と、生身の「市民」の温度差をきちんと計算すべきだろう。 
 そうしないと、一泡食わせ作戦は失敗する。 
 個人的には共産党は主義が相容れない。でも現職のS氏ではこれから市政運営に不安が残る。 
 さてどう山は動くのか? 
 
 ▽写真は市総合体育館の回廊(コリドー)