電子書籍の時代だからこそ…

浦沢直樹さんが、いま週刊モーニングに連載している「ビリー・バット」。なんと先々週に掲載されていた分を含め、単行本4巻目が発売された。
 あまりの早さに驚いたが、ある意味、このスピード感は、今の紙文化の置かれている現状に対する、浦沢さんならではの回答だと思う。

 それに対して、ゴルゴ13は、最新刊の単行本は2006年の作品!こんなに世の中激動しているのに、時事がらみのネタが多いゴルゴ13が、4年前の作品を収録作品を売るのは、どうかと思う。

 ゴルゴ13は、ビックコミックで連載し、その後、やはり週刊誌サイズで1年後あたりに「総集編」が出る。その後、コンビニでよく見かける、単行本サイズの総集編が出て、4年もの歳月を経て、157巻目がこの間出た。

 まあ金を儲けるための、3度おいしいーという商法は、致し方なと思いつつ、もはや時代のスピードに合わない商法になったと思う。

 日本における電子書籍元年と思える今年。そろそろ、見直したらと思う。


 栗本薫さんが亡くなって「グイン・サーガ」は、未完となった。故人の冥福を祈りつつ、あそこまで引っ張っていて、宙ぶらりんの気分。やはり、長編といえ、「完」してほしい。音楽ならまだしも、小説はね。