今年のベスト!

 購入したCDからベストバージョンを作る、極めて個人的かつささやかなお楽しみ。
 なのだが、やはり年を追う毎に、新たにゲットする名曲は減る一方。どうみても2008年だけで、80分近いCDをつくるのは無理だ。
 実はアンソニー・フィリップスの「スロー・ダンス」が今年、リマスターされ、紙ジャケットで再発売されたが、私にとっては初物で、これがいたく気に入っている。ただしパート1と2に分かれているとはいえ、1曲のみ。このアルバムだけで50分近くCDを埋めてしまことになるのだが(笑)

 つうことで今年は06-08年ベストをつくった。

曲名 / アーティスト / 収録アルバム。

 1, Bend And Break / Keane / Hopes And Fears
 2, Squirrel / Anthony Phillips / Wise After The Event
 3, Girl / Beck / Guero
 4, Dear God Please Help Me / Morrissey / Ringleader Of The Tormentors
 5, Viva La Vida / Coldplay / Viva La Vida Or Death And All His Friends
 6, Adult / Harold Budd & John Foxx / Translucence
 7, Helpless / Neil Young / Live At Massey Hall 1971
 8、 Nothing To Lose / U.K. / Night After Night
 9, Jigsaw Falling Into Place / Radiohead / In Rainbows
 10、 While My Guitar Gently Weeps / The Beatles / Love
 11、 Threshhold Bells: St.Paul's / Robert Fripp / At the End of Time: Churchscapes Live in England and Estonia 2006
 12、 TAKING OFF / The Cure / THE CURE
 13、 Wanderlust / Björk / Volta
 14、 RYDEEN 79/07 / イエロー・マジック・オーケストラ / RYDEEN 79/07 - Single
 15、 Nod Your Head / Paul McCartney / Memory Almost Full
 16、 Starless / The Crimson Jazz Trio / King Crimson Songbook Volume One
 17、 Hamburg Song / Keane / Under The Iron Sea
 18、 Cachaca's Children's Voices / Patrick Moraz / The Story Of I
 19. Life Is A Pigsty / Morrissey / Ringleader Of The Tormentors
 20 、 Slow Dance (Single Demo, 1990) / Anthony Phillips / The Archive Collection - Volume One
 

 番号は曲順です。好きな順番じゃないですw

 ちなみ昨年一番だと思うのは、9曲目にいれたレディオヘッドの「イン・レインボウズ」、17曲目に入れたキーンの「ハンブルグ・ソング」収録アルバム「アンダー・ザ・アイアン・シー(深海)」、さらには4曲目と19曲目に入れたモリッシーの「リングリーダー・オブ・ザ・トーナメント」で悩む。レディオヘッドも凄いし、キーンも新鮮で上昇気流に乗っている。が、深みという点でモリッシーに軍配を上げたい。特に「ライフ・イズ・ピッグスタイ」は名曲だ。

 歌詞がすごい。



 お決まりのSOSだけど 
 訪れたのは真新しい破滅だから 
 今一度 僕は君に救いを求める 
 今一度君に救いを求める 
 お決まりのSOSだけど 
 訪れたのは真新しい破滅 
 僕自身の本性は変わらないけど 
 君はどうなんだろう…君は本当に知っていたのかい? 
 
 人生は豚小屋 
 人生は豚小屋
 人生は豚小屋 
 人生は豚小屋 
 人生は豚小屋 
 人生は豚小屋
 人生は豚小屋 
 人生は豚小屋 
 
 もし君がそれを知らないとしたら
 いったい何を知っているというの? 
 人生の一瞬一瞬にいたるまで 
 僕は君だけのために生きている 
 撃ちたいなら撃ってくれてもいい
 汽車から突き落としてくれてもいい 
 それでも僕の主張は変わらない 
 人生は豚小屋 
 人生は豚小屋 

 僕はその時その時でやり方を変え続けてきたけど
 本性は変わっていない 
 そのことを君は知っていたのかい? 
 君とは通じ合えない 
 君とは通じ合えない 
 君とはもう通じ合えない

 時の流れを止めてくれないか?
 苦しみを止めてくれないか? 
 寒すぎると思ったら 
 今度はまた暑すぎる 
 この苦しみを止めてくれないか?
 この苦しみを止めてくれないか? 
 人生最後の時を迎えている今でさえ 
 僕は再び恋に落ちようとしているんだ 
 またしても
 人生最後の時を迎えている今でさえ 
 僕は再び恋に落ちようとしているんだ 
 またしても 
 またしても 
 またしても
 またしても
 (対訳;野村伸昭)

 何と壮絶なラブソングであろうか?恋の対象は人なのか?もしかしたら信仰する神なのかもしれない。救いを求め、求め、得られない喪失感。こんなにも悲しい思い。曲は終わりに近づくにつれ、不協和音、曲調をわざと壊すかのような不釣り合いな大音響が、きしみながら崩壊していく。何と計算された曲だろうか。重い。業とはよくいったもんだ。こういう歌はモリッシーしか歌えないだろう。憤懣と静かな諦観が交差する。