光の季節
こんなのどかな休日は久々。
今iTunesでLaura Nyro(ローラ・ニーロー)の「Season Of Lights」(邦題「光の季節」)を聴いている。
このアルバムにはいわくがあって、1976年の発売当初は、本人の意向をレコード会社が無視し、2枚組をシングルLPとさせたのは、まあセールス面を考慮して理解できないではないが、曲によっては取りなおししたものと差し替えている。
昨年発売されたリマスターCDでは、ライブの全容が進行のまんま収録されている。
差し替えられた曲も、別ヴァージョンとしてボーナス収録されている。それを聞き比べて分かるのは、つまり当時レコード会社は、ローラをアコスティック色の強いフォーク系統のシンガーソングライターという路線を堅持すべきと考え、ロックやフュージョン色を薄めるよう手を加えたということらしい。
しかし今回の「まんま」のライブは、繊細さの中にも力強く、色気もあり、バックの演奏も生き生きしている。
発売当時、改悪されたLPは「期待外れ」の烙印を押された。おれも正直言って、愛聴盤とは言えなかった。しかし32年経って、愛聴盤へと昇格した。
ビートルズの例を見るまでもなく、特にアメリカのレコード会社は、「売れてなんぼ」があまりにも先立ち、中長期的には逆効果なこともままある。
でもローラが谷内六郎の絵をジャケットと内袋にも使っており、名盤として復活したことを大いに喜びたい。