届きました。ビートルズの全アルバムを網羅したBox Set。ステレオとモノの2つ。

 両方、輸入盤。モノは、いわゆるE式と言われるイギリス正統の紙ジャケット仕様。輸入盤だけど、日本でCD本体もジャケットも生産されており、その丁寧な仕事ぶりは、さすがMade In Japan。

 ステレオ盤は、デジパックだと思っていたら、変形の紙ジャケット仕様で、プラスチックケースとは段違い。まあこちらはCD本体が、裸で入っているなど、国内盤ではまずありえないけど、そこは手持ちの内袋でカバーした。

 

 さて、その音だが、ステレオ盤はいずれも今までのCDの音は何だったんだ?という感じで、一皮むけたようなクリアさ。そして特に後期の作品は、ポールのベースの音が実に太い!リンゴのドラムもすごい。低音がずんと体の奥底を揺さぶる感じ。

 不評だった「ヘルプ!」「ラバーソウル」のミックスも格段によくなり、すり切れるほど聴いたLPレコードの感触に似ている。うむうむ。

 で問題はモノ。まだ全部聴いた訳ではないが、「ビートルズ・フォー・セール」は、モノの方が断然いい。ビートルズ自身が心血を注いでトラックダウンしたのはモノなので、当然だが、それ以上に音がずどーんと骨太で、特にこの「フォー・セール」のようなざらっとした手触りの音にはぴったりだ。

 そしてパソコンの調整に来てくれたiPonzと一緒に聴いた、「サージェント・ペパー…」にのけぞる!絶対にモノの方が音がいい!B面最後の「リプライズ」には聴いたこともない音が入っている。ステレオ・ミックスではカットされたのであろう観客のざわめきや、叫び声などがくっきり聞こえ、それがまさに「リプライズ」の興奮を伝えており、これこそがビートルズが意図した音なのだ!と目から鱗が下りた。そして「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」の深み。リンゴのドラムの音と迫力は、鳥肌が立つほどにすごい!

 おいおい。ビートルズを聴いて、もう少しで40年。またも驚かされた。信じられないグループだ。iPonzと一緒に聴け、感激を共有できたのも、ことのほか、うれしい。

 ステレオ盤もさっき聴いたが、悪くはない。「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウイズ・ダイヤモンズ」のような曲だとステレオの浮遊感、立体感はすばらしい。

 そうそう。iPonzと確認したが、「ホワイト・アルバム」はモノはいまいち。ステレオのリマスターはすばらしい。「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のクラプトンのギターの弦の震えまで、目に見えるようだった!

 恐るべし、ビートルズ。いやあ、これはぜひみんなにも聴いてほしい。至福以外、何があるだろう?

 でも87年のCD化から22年、私ら、実にしょぼい音でビートルズ聴いていたのね。LPレコードはほとんど聴かなくなったからね。今日は、LPとも聴き比べてみよう。特に「サージェント」と「ラバーソウル」とか。

 いやあしばらくビートルズ三昧だ。