ピコピコとクラフトワーク

 テクノ・ポップの草分け的存在であるクラフトワークのオリジナル・アルバム8タイトルを収録したボックスセット「THE CATALOGUE」が発売された。
 もちろん、デジタル・リマスターされている。YMOにも多大な影響を与えた。まさに元祖テクノを象徴する「ピコピコ」音で、
 「それをリマスターしてもねえ…」と思っていたが、いやいやなんの。音の背景が広がる感じで、自らの不明を恥じるばかりだ。

 しかし届いたボックスセットを宅配の人から受け取って驚いた。まず重い!ずしっと。箱を開けて2度驚く。なんとLPサイズのボックスが入っていた。
 嫌な予感がした「まさか、間違ってLPレコードのリマスターを注文したのか?」と。ボックスの重さと、4センチ近い厚みが悪い予感を加速させた。
 しかし、開けてみると
  ↓

 「ほっ」。CDセットだった(^^)

 で密かに眉をひそめていた、ニューパッケージでの紙ジャケット仕様。これもニューパッケージの中からオリジナルジャケットが出て来て、「ほっ」と
安堵した。

 8枚のオリジナルアルバムは、発売順に「 アウトバーン」(1974年)写真ではボックスセット(BS)右側、下のやつ。
 2作目「Radio-Activity』(邦題・放射能、76年)が、BS下側の左のやつ。
 3作目「 Trans-Europe Express」(邦題・ヨーロッパ特急、77年)はBS左側の下のやつ。
 4作目「The Man Machine」(邦題・人間解体、78年)は、BS下側の右のやつ。
 5作目「 Computer World」(81年)は、BS上側の左のやつ。
 
 とここまではオリジナルアルバム(LPレコード)を買った。また個人的に傑作と信じる3、4作目はCDでも持っていた(1、2作も佳作だ)。

 6作目「 Techno Pop」は、BS右側の上にやつ。「エレクトリック・カフェ」として発売されていた(86年)
 7作目「The Mix」はBS上側の右のやつ(91年)。名前の通り、旧作品のリミックスを集めている。
 8作目「Tour De France」は、83年にシングルとして、タイトル曲が発売。アルバムは2003年に発売になった。

 6作目はラジオかなにかで、2、3曲聴いたことがあるが、なんせ世の中、パンク革命を経て、ネオアコスティックなど、ニュー・ウェーブも成熟期。
 食指が動かなかった。

 今、改めて聴くと、6作目以降も楽しめる。リミックスも楽しい。「いちにいさんし」という日本語が入る5作目も、当時感じたダサダサ感はない。

 時代は流れたのだな。

 で、なんでボックスがLPレコードサイズで、重かったのかというと、LPサイズ(正確には一回り小さいが)8枚のブックレット(各16ページ)
      ↓

 

 こんなとこに金掛けるなら、CD紙ジャケットの品質をよくしてほしかったぞ(^^);
 まあそこがドイツ風(意味不明)なのかw
 5枚を開いて、真ん中のあたりのページを並べてみた。

 下から「ヨーロッパ特急」「人間解体」「コンピューター・ワールド」「ミックス・アップ」「テクノポップ」。

 コンピュータなどのテクノロジーの発達とリンクしているのが、見ていて感慨深いものがある。

 たかだか4半世紀前、親友が「コンピューター・ワールド」の紙ジャケットにあったようなパーソナルコンピューターを購入。円を描いたり、文字を打ったりして
遊んだりした。
 今、こうしてデジカメで写真と撮り、ブログを書いている。携帯電話で、テレビ電話をし、メールし、デジタルテレビを見る。家には液晶の薄い大型のテレビがあり、
ハイビジョンというとてつもない高画質を楽しんでいる。
 レコードはCDになり、カセットテープはMDを経て、iPodだ。

 仕事でも15年前までは、モノクロ写真を、10年前でもカラーフィルムを自分で現像していたのだ。紙と鉛筆はワープロとなり、今はパソコン。

数え上げたらキリがない…w